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超初心者向け。材料力学のBMD (曲げモーメント図)書き方マニュアル



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超初心者向け。材料力学のBMD (曲げモーメント図)書き方マニュアル

2019/1/3:解説を全面書き換え

材料力学のSFD/BMDの超初心者向け書き方マニュアルを書きていきます。
この記事では学問的ではなく「試験問題を解くためだけの作業マニュアル」を目指しました。

今回は、BMD(曲げモーメント図)です。



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この記事がおすすめな人

この記事は「勉強し始めの頃の自分に教えるつもりで」書きました。

こんなレベルでした。

機械設計技術者試験3級を受けるのに、はりのBMD/SFDが書けない

自分の場合、機械設計技術者試験3級を受検するために勉強を始めました。
でもいざ問題を見ても”何をしないといけないのか”すら、意味不明。
アタマが拒絶してるのか?眠くなって進まない、というレベルでした(笑

そういう人が、なんとなくわかって参考書を読もうとする気が起きるところ、を目指します。
約束事さえ理解すれば、材料力学は比較的点が取りやすいボーナス科目になります。

ではさっそく。今回はBMDです。

BMD(曲げモーメント図)とは

おなじみの梁の図を見てください。


はりに働く曲げモーメントの変化を図で表したもの」がBMD(曲げモーメント図)です。

「曲げモーメント」とはざっくりいうと「はりを曲げようとする一組の力」です。
図のように、必ずどちらかが+(プラス;反時計回り)、もう片方が-(マイナス;時計回り)方向に回転していて釣り合っています。

もう少し厳密にいうと、「曲げモーメント」は梁の内部に発生している力*1です。
外力が掛かっているのにつりあっている、ということは、つりあうために内部で踏ん張る力が発生している・・・という事です。

ただ、外力の数値で計算すれば曲げモーメント図は書けますから、あまり考えずに頭の片隅にでも置いておいてください。

この辺のちゃんとした定義は、後述の書籍で確認して下さい。

よく本には「図」と書かれてあり私には分かり辛かったのですが、
言い換えると「はりの位置ごとに曲げモーメントをプロットしたグラフ」です。

横軸ははりの長さ。 縦軸は曲げモーメント。

*1:日本機械学会, “JSMEテキストシリーズ 材料力学,” 日本機械学会, 2007, pp. 64.

例題 両端支持はり

では、例題でBMDを書いてみましょう。
シンプルな両端支持はりです。

例題

図を書く手順 あらまし

図を書く手順のあらましです。

ざっくり3ステップです。

ざっくり3ステップ

詳しくは、

例題を解きながらやっていきましょう

例題の解答

では、先程の例題でBMDを書いていきます。

例題 (Ra=60N、Rc=40N)

STEP1. グラフを用意

グラフの用意をします。 横軸、x軸は梁の長さ、縦、y軸には曲げモーメントをとります。

ここに、曲げモーメント図を描いていきます。

STEP2.区間ごとに式を立てる

梁の区間ごとに、曲げモーメントを求めていきます。

もう少し具体的にいうと、区間ごとに式(曲げモーメントの合計を出すための)を立てていきます。

今回の例題だと、2区間に区切ります

STEP2.符号のお約束にご注意

ここで、お約束があります。
基本的に、この約束事に従って、曲げモーメントをもとめていきます。

約束事は、符号のきまりです。

約束1.力のモーメントは、反時計回りが+。
・・・反力を求める際は、このルールを使います。

約束2.曲げモーメントは、時計回りが+。
・・・この約束は、曲げモーメント図をかくための式を立てる際に、使うルールです。
さっき、「曲げモーメントは区間ごとに式をたてる」と説明しましたよね。
そのときに、こっちのルールを使ってください。

約束1と2は正反対なので混乱するかもしれませんが、「工程によって使い分ける」とシンプルに考えて下さい。

STEP2. 式を立てる時の考え方

まず、左右の曲げモーメントはつりあっています。 ということは、区間ごとに区切ったら、片側のみを求めれば、それが曲げモーメントの値になるということです。

で、区切った部分に、仮想の支点があると考えて下さい。
仮想の支点は、やじろべえを指で支えているようにイメージしてもよいです。

STEP2. 第1区間の式を立てる

では、第1区間の曲げモーメントを求めます。
区間1の左側に注目して下さい。
区間1の左側に発生している力は、反力の+60Nだけですよね。

符号の約束は、さきほど説明したとおり、曲げモーメントは時計回りがプラスです。

ちなみに、距離は左端を原点として、考えて下さい。

というわけで、区間1の曲げモーメントは、下記の式になります。

これが第1区間の式なので、すなわちこの区間は、60Xのグラフをかけばよい、ということになります。

STEP2. 第2区間の式を立てる

次に、第2区間の曲げモーメントを求めます。

第2区間の区切り線の、左側を見て下さい。
反力の+60Nと、荷重の-100Nが発生していますね。

それぞれ書き出して、曲げモーメントを合計していくと、こうなります。

式を整理しておきます。

STEP3. グラフを書く

はい、完成しました。 区間1は、+60xなので右上がりのグラフ、 区間2は、-40x+4000なので右下がりのグラフ、になっています。

梁の絵と並べると、力の移り変わりが一目でわかると思います。
100Nの集中荷重のポイントで、曲げモーメントが最大になります。
ここが梁のウィークポイントだということが、わかります。

まとめ

約束事は暗記です。始めは何も考えずに機械的に計算が出来るようになると楽です。 もう一回貼っておきます。

参考文献

  • 中島正貴, 著: 材料力学, コロナ社, 2005, pp. 67-73.
  • 日本機械学会, “JSMEテキストシリーズ 材料力学,” 日本機械学会, 2007, pp. 66-70.



この本は一見難しそうに見えますが、テキストを買いあさっては挫折を繰り返した私からすると、とても丁寧な方です。
初心者向け書籍を卒業して、一歩上のレベルに進みたいときに手に取りたい。そんな本。
数学が苦手で初っ端に手に取ると、とっつきにくいかもしれません。

初心者へおすすめ書籍

初心者(初学者)にオススメなのは、この書籍です。


私は一冊目に買ったのがコロナ社でしたが、ついていけず。
この書籍で理解が追いつきました。

おすすめポイントは、微積分をなるべく使わずに解説されていること。
いきなり式の展開を見せられると、○×△??となりまして。
この書籍で理解したあとは、上記のコロナ社の書籍にもすんなり入り込めました。

 反力を始め、梁の問題をたっぷり練習できる問題集もあります。建築向けですが、わかりやすいです。

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