機械設計に関するおすすめ本

機械設計に関するおすすめ本を、目的別に挙げていきます。

私は手探り状態から仕事を始めたので、必死で本を買い集めて読んできました。私が初心者状態で読んで役立った本、気に入っている本を集めて紹介します。

目的

理論を学びたい

工学の基礎を学ぶための本です。私が勉強に使った際にわかりやすいと思った本を選びました。

※ 流体や熱力学は資格記事で紹介していますので、是非ご覧ください。

機械要素

▲ 材料の強さについての基本的な考え方と、機械要素の計算を主に学べる本です。
モーター、ねじ、軸、軸受、歯車など各機械要素の仕組みや必要な計算方法が解説されています。
当初は資格試験のために買った本ですが、普段使いになりました。業務で計算の必要が出た折には都度見返しており、気が付けばいつも傍らにいます。

機械力学

▲ 私はこの本から始めました。まっさらな状態から初歩、基礎へ移る準備運動ができる本です。「どの参考書も難しく感じて辛い」という状態でも読み通せて、もう本当にありがたかったです。
扱われている項目は、主に力のつり合いやモーメント、運動、摩擦、エネルギ、回転。
易しい解説と例題でまずは慣れることに専念できます。
使われている数学も、中学数学が最低限わかっていれば読み進められる負担の少ない構成です。

▲ こちらは、最初に紹介した本 (「機械力学 考え方・解き方」) が一通り理解できたぐらいの段階から使えます。静力学、動力学など重要な単元を学べます。
始めは細かい段階で例題が出題され、それを確認しながら解説が進む構成です。
ありがたかったのは、図が多い事。 特に例題や演習問題に添えられていると「何が問われているのか」がわかりやすくて学習段階では大いに助かります。
但し、微積分は当たり前のように出てくるので数学の復習をしつつ読みました。

▲ 私は1994年発行の初版を使っていましたが、最近24年ぶりに第2版が出ました。出版社のサイトを見ると、解説が増えているようです。以下は、初版の感想です。

力のモーメントや摩擦など機械力学の基礎を勉強できます。最初に紹介した本(「機械力学 考え方・解き方」)に比べるとレベルは数段階アップしますが、式の展開や解説が丁寧なので立ち往生することは少ないと思います。
数学は微積分やベクトルが出てきます。アヤフヤだったので、別途高校学参などで補完しながら勉強を進めました。
そして例題と演習問題が沢山あるのが良かったです。解説でモヤモヤしていたことを、解いて定着させることができます。

材料力学

▲ まったく初めて材料力学を勉強する際に役立ちました。解説が易しく、数学も一次、二次方程式の計算がメインなので詰まることは少ないと思います。機械設計技術者試験の3級なら、この本をしっかりやっていれば対応することができました。

▲ 技術士一次試験や機械設計技術者試験2級の勉強に使いました。
数式は沢山でてくるので難しく感じる個所もありますが、1章は力のつり合いなど力学の解説から始まるので安心です。 大判で、図表が多く、読みやすいです。

ただ、完全に初めての状態だとおそらくしんどいです。私がそうで、一つ上で紹介した本より先にこの本を開いた折には、戦意喪失してそっと閉じてしまいました。
詳しい目次は公式サイトで見られますので、確認してみて下さい。

この本で少し困ったのは、演習問題の解説が無い事です(解答のみ)。それと、英語(訳無し)で記載された問題もあり、英語が苦手だと読むのに時間がかかります。

▲ 洋書です。 私は kindle版を買いました。800ページを超えるボリュームで、導入レベルから使える本です。レイアウトがきれいで、写真が多く読みやすいです。
英語なので苦手だと抵抗があるかもしれませんが、それで避けるのは勿体ないです。
kindle版だと、すぐに単語を調べたり文章を翻訳にかけたりできるので言葉のせいで理解が詰まることは少ないと思います。
ただ、値段がページ数やボリュームを考えると妥当とはいえ、高い(9,000円~)です。
変動があるので、急ぎでなければ値動きを追ってみて下さい。

↓詳しくは、別記事に綴りました。


▲ 同じく洋書です。1000ページ超え。こちらは紙の書籍で、電話帳サイズ。量ったら2kgほどありました。
大判なので見やすく、カラフルで、 レイアウトが美しく、読んでいて心地よいです。

分かりづらくなりがちな組合せ応力についての解説も充実していて、導入から順を追って学べます。英語なので読むのに時間がかかってしまいますが、小説ではないので言い回しも簡潔で、調べながら読んでるうちに慣れてきます。

例題とその解法の説明が丁寧で気に入っています。現物の写真もあって、理解が助けられます。
但し、章末問題の答えは簡素(解説無し)です。
高価(9,460円, 2020/2/17現在)ですが、個人的には満足しています。

目次などの詳しい内容は、下記出版社のサイトをご覧ください。
※日本からアクセスすると「日本へリダイレクトしますか?」という画面が出ますが、下側の”Stay on current Cengage site” を選んでください。

上記サイトの”Features”に記載されている、”WebAssign”という教育プラットフォーム は日本から個人利用はできません。ご注意下さい。
“WebAssign” は大学など学校の生徒がWEB上で自習したり、宿題を提出するシステムのようです。

資格

私はまず資格試験をペースメーカーにして勉強を進めました。特に機械設計技術者試験は四大力学や製図について短期間で俯瞰でき、勉強を進めていく足掛かりになります。

資格別のおすすめ書籍は別記事で紹介しています。

実務のノウハウを知りたい

失敗の事例を追体験し、学ぶ

この本ではケーススタディとして様々な事故・事件が挙げられ、その経緯と要因が解説されています。
例えば船や橋など各種構造物による事故、民生品のユーザーの負傷など、機械エンジニアリングに関する事例が主。機械設計に携わっている人には、特に響く内容だと思います。初読時、夢中で一気読みした後は、もう設計が自分には手に余る気がして恐ろしさすら感じました。

また、ただ事例が並んでいるのではありません。その要因が要素別に分類されています。例えば、大分類「技術的な要因」の中分類「材料の破壊」なら、小分類には「脆性破壊」や「疲労破壊」などが並びます。

個人的には、小分類No.15の特殊使用による事例が特に身につまされました。
私がとある装置の設計チームにいた際「ぶら下がって遊ぶ」「叩く、蹴とばす」は「想定内」とする指針がありました。
もちろん暴れるのが目的の装置ではありません。これは市場からのフィードバックにより仕様が追加されたものです。本当に驚きました。
幸い重大事故はありませんでしたが、「想定外の特殊使用」が恐怖で設計が怖くなり足がすくむ思いでした。

本書の出版は2005年なので2020年の今からすると古めの事件が多いですが、要因の分類のおかげで、新しい事件や身の回りの例について分類を骨組みとして考えることができます。(ちなみに、本書以降にシリーズが出ています。2010年『続』、2016年『続々』)

設計の進め方や考え方

▲ ものづくりの教科書。企画から設計・製作後までの各工程や、仕様を具体化する上での考え方を学べます。
私が読んだのは初版ですが、 おかげで訳も分からず追われていた仕事の「立ち位置」 を把握することができました。当時はひたすら部品図製図をしていて「どんなフローで仕事が流れていて、この図面に何の意味があるのか?」が何も分からず困惑していました。
ただ俯瞰的な内容なので、計算や設計テクなど細かいノウハウが欲しい方は別の書籍を当たる必要があります。

関連記事 【一例】構想設計の作業内容を紹介

材料、機械要素の使い方

▲ 「実際の設計」の続編です。前巻は仕事の流れを俯瞰する内容でしたが、この続編は具体的に設計を進めるにあたり、必要になる知識を学べます。

例えば、一般的な材料、加工法、機械要素、電気要素など「常識」として知っておくべき事項が解説されています。
自分が普段使っていない要素や項目でも、目を通しておけば頭に引出ができるので、初めて遭遇しても「サッパリ意味不明」にはなりにくいのではないかと思います。

▲ 便覧はとりあえず手元にあると安心します。 いつも机上にいる、相棒的存在です。
製図や機械要素の規格はもちろんのこと、数学の公式や機械要素選定時の計算例が掲載されており、さっと確認することができます。

機構の例

▲ 最近(2020/2/17現在)出たばかりの本ですが、早速買いました。
目的や種類別に、機構を調べることができます。例えば「回転軸の軸方向移動を防ぎたい」「一つの入力から複数の出力を得たい」など機能別に機構が挙げられているので、仕様の実現手段の検討段階で役立ちそうです。

困ったときに手に取るのも良いですが、私は普段の落ち着いた状態で読んでおいて頭に定石をうっすらインストールしておこうと思います。

勉強のため、というより読み物として楽しいです。色々と作りたくなります。

詳しい目次は、出版社のサイトの「内容見本PDF」より見られます。

部品設計テク

▲ よく使われる加工法 「板金・樹脂成型・切削」 に絞って、具体的な設計ノウハウが解説されています。
例えば板金なら用途別の形状の例や、曲げの最小立ち上げ高さの目安など、具体的で実践的な内容です。私の場合限られた加工しか経験が無かったので、この本で定石を把握できたことはとても有意義でした。

ちなみに、「ついてきなぁ」シリーズは、様々なテーマで発行されています。
詳しくは、別記事で紹介しています。

参考記事 『ついてきなぁ!』シリーズ(國井良昌著│日刊工業新聞社)は孤立機械設計者のバイブル。工程別におすすめを紹介

製図

▲ JIS規格がそのまま掲載されているのではなく、図例と共に丁寧な解説があって理解が進む本です。関西弁の一言コメントがあったりして、優しい雰囲気なのも良いです。

▲ 上で紹介した「 図面って、どない描くねん 」の続編。幾何公差に特化した本です。
こちらも丁寧で優しい解説で、理解が進みます。
私は初版発売時に購入しました。当時の職場ではほとんど入れる機会がなくて苦手意識がありましたが、技能検定を受けるにあたり勉強ができて助かりました。

読図・スケッチ

▲ こちらは「図面って、どない描くねん」と同じ著者の本です。
設計意図を伝える・受け取るためのトレーニングが出来ます。実務では手描きのスケッチ、いわゆる「ポンチ絵」を描くことがあります。学校等で図学を履修済でも、慣れてないと手が動かず、苦手意識がある方がおられるかもしれません。この本なら、実務的な演習を通してこっそり練習することができます。

その他

機械設計そのものからは少し離れますが、関連するトピックの本を集めました。

何か新しいモノを作りたい

▲ アイデアを、失敗の痛みを最小限に製品化する手法を学べます。
メーカー向けのお堅い開発指南ではありません。個人レベルでも実行可能で、楽しい具体的なテクニックが紹介されています。

何か思いついたら完璧に仕上げてから発表したくなりますよね。
しかし「どれだけ自信作でも、ほとんどが失敗する。だから、莫大な費用をつぎ込む前に市場の反応を見よ」と著者は説きます。
そうすると「プロトタイプを作れって事?」と思われるかもしれませんが、少し違います。
ハードだと試作でも相当な労力と費用がかかります。更にその前段階で需要を確認する工程が、本書の本丸です。軽妙なエピソード仕立てで、わくわくしながら読みました。

苦手な電気、電子回路を何とかしたい

第二種電気工事士を受ける

当初サッパリ分からず勉強がしんどく感じましたが、技能実技の練習を始めたら馴染んできました。過去問に沿って学科と技能を勉強しているうちに、電気の計算、考え方に慣れてきます。

↓対策本の紹介は、別記事にまとめました。

電子工作をしてみる

電子工作を個人的に始めたら、とてもエレクトロニクスに興味が出て勉強が楽しくなりました。

関連カテゴリ 電子工作など

以下に、私が気に入っている本を紹介します。

▲この本は、趣味の電子工作を始めた頃から大いに助けになっています。
回路図や記号の読み方から始まり、抵抗やトランジスタなど基本的な部品の使い方(回路例やデータシート上の値の意味など)が解説されており、便覧として使えます。

販売終了
CQ出版社が運営するWebショップ.電子技術やアマチュア無線関係の雑誌・書籍を販売しています.

▲ <2020/4/5現在、販売終了しているようです。> 雑誌「トランジスタ技術」2018年4月号の「匠オールスター! 秘伝 電子回路DVD塾」特集がとても良くて、ずっと手元に置いて読んでいます。オシロスコープで波形を表示しながらの解説など、付録のDVDも教材として分かりやすいです。

ページが見つかりません
CQ出版社が運営するWebショップ.電子技術やアマチュア無線関係の雑誌・書籍を販売しています.

▲上記の本と完全に同一ではありませんが、実験や解説動画が収録されたDVD付きの電子回路解説本が 「トランジスタ技術SPECIAL」 から刊行されています。
詳しい目次は、こちらの出版社のサイトをご覧下さい。

▲「トランジスタ技術SPECIAL」は雑誌記事から編纂された参考書シリーズです。私にとって難しいテーマもありますが、この巻のような初心者向けの特集があれば買って楽しく読んでいます。

もしamazonなどで在庫切れor値段が上がっている場合は、出版社のショップをチェックしてみて下さい。

さいごに

また新しい本を買ったら、随時、追加していきます。

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