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「仕事を初めて始めたころの生活はどんな感じ?」ふりかえって、エピソードを6つ。

仕事を初めて始めたころの生活はどんな感じ?」という質問を読者の方から頂きました。
思い出しながら記事にしてみました。
書きながら思いましたが、辛い事はずっと覚えていました。
我ながら根に持つタイプです。

私は会社を転々としているので、都度「新人時代経験」は豊富で慣れている方だと思います。
ただ、本当に初めて仕事に就いた時は、辛かったです。

たいていは新人でも大卒や経験者だし、同じ境遇の人がいませんでした。
フロッピーでCADデータやりとりしてたような頃なので、ネットにも頼れず。

新人の辛さとかエピソードとか、当時読んでみたかったなあと思います。

その気持ちは10年以上経っても心に残っていて、このブログを立ち上げた原動力でもあります。

なので私の場合の、「仕事を初めて始めたころの生活」エピソードを書いていきます。

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1.毎日が試験前夜

一番初めは下請けの設計会社でした。

入社すぐは設計ではなくアシスタントとして部品バラシの担当になりました。
朝から晩まで先輩が書いた組図から部品図を作っていきます。

バラシといっても経験もなく、研修があるわけでもありません。

部品図1枚にめちゃくちゃ時間がかかります。部品は何十点とあるのに、途方にくれます。
怒鳴られながら、意味不明のなか言われるままに図面を書いていました。

帰宅後は買いあさった本を読んで、翌日言われそうな事の予習です。
会社では説明を聞いてもテンパって理解できないので、時間をかけて読んでいました。

予習内容は前日の業務からヤマを張るわけですが、試験前夜の一夜漬けのような焦燥感が毎晩続いてしんどかったです。

残業後なので睡眠時間も連日3、4時間くらいしか取れていません。
今の体力だったら倒れています(笑)

2. 課題が頭から離れず、休めない

入社から半年くらい経つと、少し考える仕事を振られるようになりました。
「この部品の検討してみて」みたいな感じで指示を受けるわけですが、

  • どんな形状にするのが正しいのか?
  • 材質はどうしよう?
  • こんな形状で加工できるのかな?
  • そもそも検討ってこんなんで合ってるのか?

こういうことをグルグルと一人で考え込んでしまいました。
考えすぎて何も手が付かず、焦りで食事も喉を通らず、休日も一日中同じことばかり考えていました。

今だったら形状に悩んだら加工業者さんに聞いたり、指示があいまいならポンチ絵で指示元に確認したりします。

悩みの原因は設計知識が無かった事ももちろんですが、乱暴に言うと
古参じゃないから事情を知らない。もっと情報よこせ」で片付く事も沢山ありました。

私がノイローゼになるくらい悩んだことを、別の新人は先輩から貰った流用図面のコピペストレッチで済ましている事を知ったときは世の中を恨みました(笑)

3.ハブられるw

私が機械設計に興味を持ち働き始めたのは、ド素人の状態からです。
工業高校をでたわけでもなく、本当に自分の畑なんてゼロの状態です。

周りは新人でも別会社での経験者や機電系の大卒ばかりだったので、引け目がすごかった。

「理系じゃないのになんでこの仕事してるの?」とか無邪気に聞かれる度に憂鬱になっていました。
興味があったから、、とか面接ならまだしも同僚になんで言い訳しないとダメなんだろうと。
文系出身の人も同じ質問を浴びていましたね。

仲間(=機電系出身とか、体育会系とか)としてカウントされないと異端の目で見られてしまっていました。

なんか排他的で嫌な空気だなと。
こういう一見些細な疎外感を敏感に感じていました。

4.タバコミュニケーション、つらい

よそ者が仲間に入れて貰うのに手っ取り早いのは、タバコネットワークに加入する事でした。

私がいた職場では大事な連絡や決め事を喫煙所でしてしまうんです。
聞き漏らすと業務に差し支えるので、非喫煙者ですが咳き込みながら一所懸命参加していました。
持ち込んだノートが燻製になっていましたよ・・・

今考えると馬鹿でした。
健康を害してまで付いていくことなんてありません。
仕事に慣れてからは「決まった事はメールでオフィシャルに周知してください」とビビりながら言いました。文句言われましたが。

煙草に限らず、自分が許容できる線はしっかりと持つことが大切です。

5.権利を主張できなかった

当時はサビ残が当たり前で、有給も取れませんでした。
忙しすぎて記録する暇もなかったので、もう自分が何時間損してるか計算することも億劫でした。

勇気だして申し出ても、
「仕事ができるようになってから言えw」って言われて反論ができませんでした。
(ベテランの先輩でも持ち帰り残業がノーカウントだとぼやいていましたけどね)

今だったら即時臨戦態勢に入りますが、「そうですよね」と引き下がりました。

初心者で、経験もなくて、そんな引け目からどんどん卑屈になって自分自身を軽く扱ってしまったんですね。

権利は仕事ができる人へのご褒美ではありません。
新人こそ、積極的に権利には敏感になって動いた方が良いです。

立場が弱く無理させられがちだし、年数が経ってしまうと損も多くなり身動きも取りにくくなりますから。

ちなみに、サビ残の取り返しは記録がなさすぎて失敗しました。
しかし、ないと言われていた有給はハローワークや労基への相談でなんとか退職時に取得することができました。

6.資格に救われた

辛いなかで、楽しかったのは資格の勉強です。

予想外に楽しかった。

まず「断片的な知識がまとまってくる」という学問的なうれしさがあります。

それともう一つあって、
スケジュールを立てて、勉強の仕方を考えて、という部分に喜びを感じました。
仕事では些細なことの裁量もなく、自分で仕事を全くコントロールできない。
でも個人的な勉強ならすべて自分の自由に進められるんです。

資格に限らず、自分一人で何かに取り組む「一人プロジェクト」はおすすめです。

自分を取り戻すことができる作業です。

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