機械製図技能検定2級の対策まとめ – 実務を鍛えられる良い試験だよ

技能検定(機械製図)

機械製図技能検定2級の試験対策をまとめた。
勉強法やおすすめの参考書も書いている。
この試験もなかなか情報が得られず苦労したから、次に受ける人の参考になればうれしい。

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この記事の対象

未経験から機械設計や製図に携わっている人

これは私とおなじ境遇の人を応援したいという理由なのだけど、私自身この資格の勉強は有意義で、しかも大きな自信がついた。

まだトレースレベルだし・・・という人は気が引けるかもしれないけど、ぜひ目標にしてほしい。とても丁度良い訓練になる。

この試験を利用することで、独学でも効率よく実践的なトレーニングすることができるのだ。

製図スキルを強化したい人

私が受けたのは、新人時ではなく年数が経ってからだった。
図面に抵抗なくなったなーとなんとなく先輩気分だったが、過去問をみて自分の読図力のなさを思い知った。
(業務なら現物などから情報を得られるが、試験では図面だけで形状を想像せねばならない……)

この試験を利用すると、こっそりと個人的に実践的に最新JISでの製図や読図を練習することができる

どんな試験?

実技試験の内容は、一言でいうと「部品図作成」。
課題図として配布される組立図から、指定されたパーツの部品図を作成する。

  • 実技が本丸の試験だ。公式サイトから試験内容の引用をはりつけおく。

    2級 次に掲げる作業試験を行う。

    実技試験問題及び課題図(機械装置を組み立てた状態の図面)から、指定された部品図をCADにより作成する。
    試験時間 4時間

試験の概要

試験の詳細は公式サイトをチェックしてほしいが、特徴を下記に挙げる。

  • 正式名称は、「検定職種:機械・プラント製図」、「作業名:機械製図CAD作業」だ。

  • 技能検定は、厚生労働省主催の公的資格。
    試験問題等の作成については中央職業能力開発協会が、試験の実施については各都道府県がそれぞれ行うこととされている。

  • 1年1回の実施。
    出願期間が10月上旬、学科試験が1月末、実技試験が1月末~2月上旬に実施される。

CADと手描きどっちで受けるべき?

CADと手書きのどちらかを選べる。私のおすすめはもちろんCAD。(職場が手描き必須なら仕方ないですが……)

 

受験資格は?2級から受けるのがおすすめ

2級を直接受けるのならば、2年の実務経験が必要だ。
詳細に査定があるわけでもない。出願の際に、会社名と簡単に職務内容を書くだけだ。
「厳密には実務って言えるのかな……」と思っても諦めずに申請してみては。

なお、3級には基本的に受験資格はない。
ただ、2級に比べて出版されている本も少なく、情報の入手が比較的難しい。
すでに実務についている人や工業高校卒以上の人は、2級から挑戦してみては如何だろうか。

受験資格の詳細はこちらから見られる。

受検資格(都道府県知事の実施する職種)|厚生労働省
受検資格(都道府県知事の実施する職種)について紹介しています。
  • 3級について、ざっと試験内容をまとめた記事も書いた。
機械製図技能検定3級の作戦まとめ。2級への足掛かり
機械製図技能検定3級の対策作戦を、まとめてみました。2級の受験資格を満たさない人でも、3級はすぐに受けられます。

試験を実施していない県もあるので、ご注意を

参考に、令和元年(平成31年)度 2級CAD作業の未実施県を下記に挙げる。

  • 岩手県
  • 福島県
  • 沖縄県

出典:令和元年度(後期)実施公示一覧 │ 中央職業能力開発協会【PDF】
(2019/9/3アクセス)

また来年度はどうなるかわからないので、都度チェックが必要だ。

 

方針

実技の準備に9割以上のリソースを注ぎ込もう。
どちらかというとマイナーな試験なので、これ1冊でOKみたいなマニュアルがあるわけではないが、きちんと準備して実技の練習をできる環境を自分に作ってあげよう。

 

試験対策 ― 実技編

実技の練習に没頭するまでに、ちょっとしたステップが必要だ。
下記に書き出していく。

▼既に試験のシステムは知っているが、苦戦している人向けにこんな記事を書いた。

まずは受験地を決めよう!

各都道府県のポリテクセンターが会場なのだが、センターによって所有設備が違う。
使い慣れているCADかどうか、まず確認して受験地を決めてほしい。

おそらくAutoCADがほとんどだと思うけど、県によってはMicroCADAMだったりする。
ネットでは掲載ないところもあるので、電話で地道に聞いてみよう。
都道府県によっては、PDFで要綱が公開されていて閲覧もできる。

実技試験の過去問題をゲットしよう

過去問題を集めよう。これはちょっとした一仕事で、すんなりといかなくて苦労する(笑)

方法は3通り。

  1. 2019/8/26追記:一年分なら、公式サイトで閲覧する
  2. ポリテクで入手する
  3. 書籍の付録を使う

一年分だけなら、公式サイトで閲覧できる

課題図および、解答図も見られる。
ただし2019/8/26現在では一年分だけなので、随時チェックを。

技能検定試験問題公開サイト | 中央職業能力開発協会

2.ポリテクで入手する

都道府県によっては、コピーをくれるところと、その場で閲覧しかさせてくれないところもある。
例えば関西で言うと大阪府は数年分のコピーをコピー代を払えば貰えるが、奈良県は閲覧のみだった。(かなり前の話で今はわからないが・・)

大阪だと学科は問題のみだが、実技試験問題は解答例ももらえた。

こんな具合なので、あなたの最寄りの職業能力開発協会へ要確認だ。

3.書籍の付録を使う

平成25年度の実技課題と解答例が掲載

平成27、28、29年度の実技課題と解答例が掲載

平成29年度の実技課題と解答例が掲載(この本は学科も収録されている)

平成26年度以前の過去問は、この書籍の出版社に連絡すれば購入できる。
詳細は下記ページで。

三年分の学科と実技の問題及び解答図が収録されている。

(できれば)A2に引き伸ばしてみよう

職業能力開発協会で過去問をゲットしても、A3での支給になるはず。
本番の課題図は、A2サイズで出力された図面だ。
私は普段扱っているものが小さいものが多かったので、A2図面に慣れない感じがした。

なので、できればA2に出力して練習すると、より本番に近い練習ができると思う。
コピー機で拡大して、A3×2枚をテープでつなぐのが一番手軽だろう。

持ち込みが出来る印刷屋で拡大コピーを取るのも手だ。

自宅にCADを入れよう

日常的に練習するには、自宅にCADを入れるのが良い。
職場のCADを私物のごとく使える人はよいけど、そうでない人が大半だろう。

費用は発生するが、使用期間だけ導入すれば最小限の負担にできる。

AutoCADの体験版をインストールする

短期間だけ、AutoCADを購入する

AutoCAD(もしくはLT)は、サブスクリプション制。
サブスクリプションとは、「買い切り」ではなくて使用期間分だけ料金を払う形になる。

これを利用して、試験前1か月、もしくは3か月~1年間だけAutoCADのライセンスを得るという方法がある。
Autodeskのストアを覗いてみてはいかが。料金に関しての説明があり、検討できる。

Autodesk(オートデスク)

無償CADを使う

2019/4/5追記:DraftSight、無償版提供が終了
DraftSightの無償版は、提供が終了してしまいました。
現在使用中の方は、2019/12/31まで使用可。新規DLはできません。
詳しくは、公式サイトにてご確認ください。

 

未検証ですが、他のメーカーの無償CADもあります。参考にリンクを貼っておきます。

さあ、あとは訓練しよう

自己流JISは一旦捨てて、きっちりと新しいJISでの製図を心掛けよう。
適用するJISについては、問題文に指示があるし、後述のおすすめ参考書にも記載されている。

実技向けに、こんな記事も書いてます

▼効率の良い具体的な訓練方法について

技能検定(機械製図CAD作業)の実技対策は、3つに分解できます。【苦戦している人へ】
「技能検定(機械製図CAD作業)になかなか受からなくて焦る。どうすれば?」という質問を頂いたので、対策方法をまとめました。落ち着いて切り分けて対策すれば、合格が現実的にみえてきます。

▼試験の流れ(問題を解く手順)を書いた。

機械製図技能検定2級の実技の流れ。定型化してシンプルに。
機械製図技能検定2級、実技作業の流れを紹介します。CADで受けると4時間の作業時間があるけど、スムーズに進めないと瞬く間に時間が過ぎていきます。

▼ご参考に。ちょっとしたTIPSだ。

機械製図技能検定2級の実技、準備時間を有効活用しよう
機械製図技能検定2級の実技試験は、まっさらな状態から図面を描いていきます。テンプレがもらえる訳ではありません。なお、試験では開始前に練習時間(準備時間)が与えられます。準備することを意識して、これを有効活用しましょう。 2017...
技能検定の採寸は、三角スケールより三角定規が使いやすい
技能検定(機械製図CAD作業)のTipsです。

 

試験対策 ― 筆記編

筆記は、過去問を数年分一通りやっておけば問題ない。
まったく過去問と同じ問題も見受けられるぐらいなので、一定の時間を取って一気に勉強してしまおう。

※設計に関する基礎学力をつけるのが目的ならば、このブログでも紹介している別の試験をおすすめする。

過去問の入手方法は、下記の通りです。

おすすめアイテム

実技試験で欲しいアイテムを紹介する。

三角スケール

 

課題図の組立図は出力された状態で支給されて、それをみて部品図を拾いだす。
なのでスケールで寸法を取りながらトレースしていかないとだめなのだ。 面倒だけど頑張ろう。
上記リンクの長さは30cmだが、もし15cmの手持ちがあればそれでもよい。
ただ、A2サイズでの図面支給なので長い方が採寸が捗る

それと、長い定規があると役立つことがもう一つ。
図面上で部品のカタチがわからなくなったとき、定規をかざして隣の投影面の線を拾うと手掛かりにもなる。

三角定規

採寸には、三角定規もつかいやすい。
三角スケールでももちろん採寸はできるが、傾きやすく感じる。
透明な方眼付の三角定規を使うと、基準線に方眼を添わせれば、快適に採寸ができる。
詳しくは、別途記事に書いた。

技能検定の採寸は、三角スケールより三角定規が使いやすい
技能検定(機械製図CAD作業)のTipsです。

色鉛筆

 

課題図の組立図は出力された状態で支給されて、それをみて部品図を拾いだす。
なので部品をなぞってマークしていかないと、ぜったい途中であれ??となる(笑

消せるタイプだと部品じゃないところをなぞっても、修正がきくから便利だ。
色鉛筆をチョイスしたのは、蛍光ペンだとなぞりにくいと感じたからだ。
腹でなぞると太すぎるし、角を使うと細すぎるし。

分度器、テンプレート

 

角度やRを測るときに、あると安心。
大抵は図中に指示があったとおもうけど、ねんのため。

おすすめ参考書

学科編

前述のように、学科合格だけを目的にするなら過去問を数年解いて解けない箇所をつぶすだけだよい。(職能協会によっては問題くれないところもあるので注意)

ただし、この本だとより沢山の問題に触れられるし、私の感想としては数年分の過去問よりも勉強にはなった。

出題される各分野(製図、材力、もろもろ)に分けて、過去問から頻出問題を選んで収録されている。

付録として、1年分の過去問(学科・実技両方)が付いている

実技編

この本は実技にも活用できる
前半はJISの製図規則の抜粋が収録されているのが、これが結構役立つ。
コンパクトにまとまっているから、実技の練習中に製図ルールを確認したいときなど気づけば頻繁に見ていた。

余談だけど製図便覧も持っているけど重いし字が小さいし、見づらいからつい・・・(笑)

また、実技の過去問が付録冊子として付いてくる。解答例もついてくるから勉強には役立つだろう。

 

1級、2級、3級に対応している。
私が受験した時には無かった本だけど、買って読んでみた。

6章までは主にJISの製図規格をなぞりながらの製図解説なので前述の本でも代用できる。

しかし、私が役に立つと感じたのは7章から。
「組立図の解読-実技問題の解読の手順」という章だ。
組立図から部品図を拾いだす。まさに受験者にとってそれが知りたい!って事だろう。
組立図に使われている要素技術についての解説をしながら丁寧に書かれているので、普段の仕事でトレースメインなので現物のイメージが湧きにくい、という人にも勉強になるはず。
平成25年度の実技課題と解答例が掲載されている。

 

前書よりもコンパクトにまとまっている。
JISの製図規格の掲載は省き、部品図展開の進め方の具体例鋳造など課題図にまつわる加工法の解説もなされている。
平成26、27年度の実技課題と解答例が掲載されている。
(第2版がでた。下記参照)

 

2018/7/25、 第2版が出た。
初版との違いは、収録されている過去問題。

第2版には、平成27年~29年度の問題が収録されている。
(初版は、26・27年度だった)
あとは、初版にあった「加工法の基礎知識」が無くなった。
しかし別書籍や資料で補完できるので、これから始める人は第2版で良いと思う。

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