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技術士一次試験(技術士補)機械部門の勉強法とおすすめ参考書まとめ


技術士一次試験(技術士補)機械部門の勉強法やおすすめ参考書をまとめてみた。
私が勉強していたとき、周囲やネットからは情報が得られず手さぐりで苦労した。
対策すれば必ず合格できる。次受ける方の参考になれば幸いだ。


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この記事の対象

機械部門を受ける人

私は機械部門の技術士補なので、他の部門のノウハウは残念ながら持ち合わせていないからだ。
ただ、基礎、適性科目はどの部門でも共通の試験内容。
専門科目以外は、参考にして頂けるはず。

機電系の大学を出ていない人

文科省指定の特定教育機関・課程を修了していると、一次試験は免除される。
詳しくはここを見てほしい。

基礎学力に自信がない人

私がそうだったからだ。高卒程度からでも根気よく勉強すれば、試験合格レベルに到達できる。
ちなみに、私は機械設計技術者試験3級と一緒に勉強していた。
試験範囲が似ているので、参考書もほぼ共通して使うことが出来る。

試験対策

さて、いよいよ具体的な試験の話に移る。

  • 試験は年1回
  • 出願は6月中旬~下旬
  • 試験日は10月中旬

試験科目

今後の動向に注意

今後試験制度の改定で、特に専門科目の出題範囲が変わる動きがあるもよう(2017/12/22時点情報)。
従来の20部門それぞれでの試験実施をやめ、似た部門はまとめて同一試験にしようというもの。
資料によると、機械部門に関しては4分野ほど範囲が広がる。
詳しくは、技術士会のサイトで確認してほしい。
下記リンクの別紙3に範囲が記載されている。

情報元:今後の技術士制度の在り方について:文部科学省

まず、試験科目と合格基準を表にした。

H27年度時点での要綱から作製したので、受験時は最新情報を各自公式サイトでチェックしてほしい。

2019/6/21追記:
令和元年(平成31、2019)年度の試験も、試験範囲・合格基準共に変更はない。
情報元:
令和元年度技術士第一次試験 実施案内
平成31(2019)年度 技術士試験合否決定基準

試験科目試験内容問題数合格点
基礎科目科学技術全般にわたる基礎知識を問う問題5分野から各6問ずつ出題される。各分野から3問を選んで回答し、計15問を解答する
【15点満点(1問1点)】
8点
適性科目技術士法第四章の規定の遵守
に関する適性を問う問題
15問出題され、全問解答する
【15点満点(1問1点)】
8点
専門科目当該技術部門に係る基礎知識
及び専門知識を問う問題
35問出題され、25問を選択して解答する
【50点満点(1問2点)】
26点

戦略

上の表の通り、合格基準は各科目50%である。
苦手があって捨て分野があっても、得意分野をしっかりと勉強していれば挽回が出来る。

※ここの「分野」とは各科目内でのことだ。
例えば、専門科目の制御が苦手だから材力で挽回しようというような具合だ。
各科目で独立して50%取らないとダメなので注意したい。
例えば専門で100点とっても、基礎科目が0点なら即不合格だ。

関数電卓はつかえない!

これは要注意なのだが、関数電卓は持ち込みNGだ。
四則演算(+-×÷)、平方根(√)、百分率(%)及び数値メモリのみ有するものに限られる。計算は沢山するので、打鍵しやすいものを選んでおくとよいだろう。

ポケットタイプだと打ち損じが出てイライラするので、私は下記のキーの広い電卓を買ったが、なかなか打ちごたえがあって気持ち良かった。

試験科目ごとの対策

基礎科目

まず、試験内容は下記の通りだ。

科学技術全般にわたる基礎知識出題分野は、次の(1)~(5)のとおり

  1. 設計・計画に関するもの(設計理論、システム設計、品質管理等)
  2. 情報・論理に関するもの(アルゴリズム、情報ネットワーク等)
  3. 解析に関するもの(力学、電磁気学等)
  4. 材料・化学・バイオに関するもの(材料特性、バイオテクノロジー等)
  5. 環境・エネルギー・技術に関するもの(環境、エネルギー、技術史等)

出典:技術士第一次試験の科目|公益社団法人 日本技術士会

  • 1、2群はシステムの信頼性の計算や基数変換などの情報処理系の問題なので勉強がしやすい。満点目指すのも困難ではないと思う。
  • 3群は偏微分や行列の数学問題中心なので数学が苦手なら気が引けるかもしれないが、材料力学やバネの固有振動数といった機械系の問題も出題されることが多いので、
    最低1点は確保できるだろう。
  • 4群は化学なので、勉強したことがないなら過去問での付け焼刃は難しいかもしれない。最悪捨てても、他分野でカバーしよう
  • 5群は技術史や環境に関する知識問題なので、勉強がしやすい。得点源になる。

適性科目

試験内容は下記の通りだ。

技術士法第四章(技術士等の義務)の規定の遵守に関する適性
出典:技術士第一次試験の科目|公益社団法人 日本技術士会

出典:技術士第一次試験の科目|公益社団法人 日本技術士会

個人情報保護法や製造物責任法、パワハラ問題まで、技術士法を始めてその関連分野における法規などが問われる。
こちらも、過去問題で十分に対策ができるが、技術者としての大事な教養なので真摯に取り組みたい。
「常識でなんとかなるだろう」とタカをくくらずに、過去問は解いて知識の整理をすることをお勧めする。
(似たような選択肢がでて初見では判断に迷う)

おすすめ参考書

基礎科目と適性科目は、よくまとまった過去問題集が販売されているので、1冊持っていれば十分合格圏内だ。

 私はこの本にお世話になった。過去問7年分が収録されていて、読者特典として予想問題がネットでダウンロードできる。
本書にも書かれているが、基礎と適性科目はさっと仕上げて、より大事な専門科目に重点を置いて勉強しよう
私はとりあえずどんどん解いて、ノートにわからない問題と解法を書きだしてすきま時間に暗記したり目を通すようにした。

専門科目

技術士一次試験の本丸だ。分野としては、下記の通りだ。

  • 材料力学
  • 機械力学・制御
  • 熱工学
  • 流体工学

こちらも、過去問中心の勉強が一番の近道だ。
ただ、基礎・科目のように複数年度を収録した過去問題集が販売されてはいないので・・・

まずは過去問題集をつくろう

日本技術士会のサイトから、過去問題と正答がダウンロードできる

私は11年分を解いた。

勉強の進め方やスタンスは、過去記事に詳しく書いているので読んでみてほしい。

おすすめ参考書

 過去問題を解いていてわからない問題の解法を確認するのに使った。見開き1問で見やすく使いやすい。
収録されている問題は過去問題だが、抜粋なのですべてが掲載されているわけではない。

基礎学力に不安があるならやはり過去問題は可能な限り沢山解いておいたほうが良い
したがって、ネットから入手した過去問題と本書の組み合わせは必携といえる。
(この本がないと手持ちの参考書では解き方がわからなかった問題もあったので)

個別科目は・・・

材料力学、機械力学・制御、熱工学、流体工学すべて機械設計技術者試験3級の記事で紹介したテキストで勉強が可能だ。

試験概要

最新情報は公式サイトを見てほしいが、かいつまんで特徴を書く。

技術士一次試験って?

技術士一次試験は、技術士になるための第一関門だ。
学歴や経歴の受験制限はない。
機械部門や建設部門、など複数ある専門分野から一つを選択して受験する。
もちろん、この記事では機械部門について書いている。

そもそも技術士とは・・?

機械部門など21の技術部門ごとに行われる技術士第二次試験に合格して、登録した人だけに与えられる名称独占の資格のこと。

科学技術に関する高度な応用能力と高い技術者倫理を備えていることを国によって認定された、科学技術の応用面に携わる技術者にとって最も権威のある国家資格だ。

技術士補とは?

「技術士補」は独占名称だ。一次試験に合格しても自動的に名乗れるわけではない
しかるべき手続きを踏み技術士会に認可されてから名乗ることが出来る。

有資格者が「技術士補」となるためには、公益社団法人日本技術士会に登録の申請をし、技術士補登録簿に必要な事項についての登録を受けなければなりません。
技術士補の登録にあたっては、補助しようとする技術士(同一技術部門の技術士に限る。)の氏名/生年月日/事務所の名称・所在地等を明記する必要があります。
なお、有資格者が、技術士補の登録を受ける前に「技術士補」という名称を使用した場合には、罰則が適用されます。
出典:「技術士補」の新規登録手続き|公益社団法人 日本技術士会

出典:「技術士補」の新規登録手続き|公益社団法人 日本技術士会

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