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AutoCAD互換の「IJCAD」、2D業務での使用感と違いをレポート。維持費が大幅にダウンできそうです

CAD

AutoCADやLTは便利ですが、サブスクリプション制なので維持費が延々とかかります。
そこで、AutoCAD互換の「IJCAD」の導入を検討しました。

「IJCAD」は永久ライセンスなので、長く使うならコストダウンが見込めます。

体験版を使ってみたので、2D業務での使用感と違いをレポートします。

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AutoCAD互換の「IJCAD」

AutoCADの使用料、きついと思っています。
なんせ、年間契約でも月々約18,333円ですからね。

そんな折、調べているとAutoCAD互換の「IJCAD」を知りました。気になります。
汎用の「IJCAD STD(3Dは無)」が永年で103,125円(税込・スタンドアロン, 2021/2/25時点)です。

チェック項目

私が普段AutoCADで日常的に使っている機能を書き出し、それが実現可能かを確認します。

私は現在、2D業務はAutoCADを使っています。
こうやって書き出すとAutoCADでは3D作業しないし、基本的な機能しか使っていません。

  1. 外観や、互換性
    • 外観はクラシックスタイルにできる?
    • 読み込めるバージョンは?
  2. 作図機能
    • 直線
    • 四角形
    • 曲線
    • 寸法
  1. 編集機能
    • オフセット
    • ストレッチ
    • スケール(拡縮)
    • 移動/複写
    • 長さ変更
  2. 大量の図面処理
    • バッチ印刷
    • DXFとDWGの双方向一括変換
    • スクリプトファイルの一括適用

これらがクリアできると、乗り換えても差し支えなさそうです。

ちなみに「大量の図面処理」に書いた項目は、バッチ印刷以外はAutoCADの標準機能ではありません。
LISPのツールを使っています。
ですので、AutoCADならでは!というより「なんとか工夫して使っている」といった体です。

Lt/Std/Proのグレード差はこちら(公式サイト)
詳細な機能一覧はこちら(公式サイト)

チェックした環境

Windows7 64bit/Core i5-2540M/16GBメモリ

IJCAD 2017 STD(スタンダード)

※検討される際は、公式サイトで新しい機能をチェックして下さい。
この記事以降に、搭載された機能もあります。
LT / STD / PRO のグレード差は?― IJCAD ヘルプセンター

結論

結果はこんな感じ。

IJCAD体験版結果

チェック項目上は、ほぼ問題ありませんでした。
後述しますが、一点少し不便な点もあります。

操作感は違和感がありません。ヘビーユーザで無ければAutoCADではないと気付かないかも。

元々純正AutoCADユーザーでも、私のように基本的な機能しか使っていなかったユーザーにおすすめです。

ここで、「じゃあ純正のAutoCAD LTを使えば?」と思われるかもしれません。
残念ながら、それは気が進む選択肢ではありません。
LTはLISPが使えないせいで、一括変換など大量の図面処理にかなり手間取ってしまうんです。
全てではありませんが、AutoCADの他LISPツールがそのまま使えることもあるのでこちらに軍配があがります。
(例えばAutoCAD用の文字の正規表現置換LISPツール、使えました)

不満な点(解消されました)

概ね満足ですが、すこし不便に感じる点もあります。

それは、スクリプトの一括適用ツールが無い事

2019/3/25追記
2018以降のバージョンに、搭載されました!
support.ijcad.jp

以下は、使用感の詳細を補足していきます。

1.外観や、互換性

外観はクラシックスタイルにできる?

できました

デフォルトはリボンスタイルですが、簡単に切り替えできました。
IJCADリボンUI
左上で「クラシック」を選ぶだけです。
IJCADクラシック

むしろ、最新のAutoCADよりも楽です。
(AutoCADでの手順は、別記事をご覧ください。結構面倒ですよ)

読み込めるバージョンは?

2013までの図面が、読み込み可能でした。

それ以降の新しいバージョン図面の場合、Autodeskの「DWG TrueView」(無料)で変換可能です。

このツールはビューワーですが、DWG変換という機能があります。
これで最新バージョンから、旧バージョンへの変換が可能です。

2.作図と3.編集

もう書くことないくらい違和感ありませんでした。

コマンドのエイリアス(短縮)もそのままなので、新しいCADを覚えるという感覚はまったくありません。

4.大量の図面処理

バッチ印刷

できました

操作の考え方はAutoCADとほとんど同じです。
操作方法はAutoCADでの記事を書いていますので、ご覧ください。

DXFとDWGの双方向一括変換

できません

但しこれはAutoCADでもできない事です。工夫すれば、対応可能です。
「変換を指示したスクリプトファイル」を作って、複数図面に一括適用する方法です。
次の項目を見てください。

スクリプトファイルの一括適用

標準では用意されていません

2018以降のバージョンに、搭載されました。
これで、一枚分のスクリプトを書いて、複数図面へ適用することができます。
support.ijcad.jp

さいごに

AutoCADのサブスクリプション期限が来たら、本気で乗り換えを考えます。
グレードはLTかSTDか迷いどころですが、永久ライセンスだと考えると拡張性は残しておきたい所。

各人の環境によって、採用可否基準は変わって来るでしょう。

関心のある方は、ぜひご自分の環境で確認してみて下さい。
体験版でチェックできます。

冒頭にも書きましたが、この記事で確認したバージョンは2017です。
バージョンアップによって機能は改善されていくと思いますので、検討されている方は最新情報を公式サイトでご確認下さい。

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