Fusion360で、直感的、かつ手早くアルミフレーム構造を検討する方法を紹介します。操作動画を作ってみました。
自己流の一例ですが、部品手配数の集計までサクっとできるので、時間がない時によく使っています。
やりたいこと
▼ こんなことを、考えていました。
- Fusion360で、アルミフレームの構造を、直感的に検討したい。
- フレームの手配本数の合計を、手軽に集計したい。
私はアルミフレームが大好きです。
軽くて強くて安いので使い勝手がよく、架台やカバーなど何かとお世話になっています。
※アルミフレームとは、下記リンク先のような製品です。
https://jp.misumi-ec.com/special/alumiframe/?bid=bid_jp_v_mech_20161130_9208_1
そんな中、フレーム構造の検討を、CAD(Fusion360)でどう効率よく進めるべきか悩んでいました。
フレームを丁寧に一本一本拘束(Fusion360でいうジョイント)するのは、とても面倒です。
かといってテキトーにやると、部材手配や、外形サイズなど寸法仕様が変わった際に困ります。
解決方法
▼ こんな風な方針にしました。
解決というか、手抜きなんですが……
- 形状を、極力スケッチに連動させる
(外形変更時に連動してほしいので) - 手数節約のため、ジョイント(拘束機能)は使わない。
- 見栄えのきれいさにこだわらない。
(断面はただの四角形として作図)
具体的な操作のポイントとしては、以下のような感じ。
- ボディとしてどんどん検討しながら作図
(ボディだと、自動的に拘束されて動かないので便利だから) - 同じ長さ・幅のフレームには、同一名をつけておく
(あとで手配本数の集計で役立つ) - 検討終了後にまとめてコンポーネント化
(部材の手配数の把握のため)
文字では伝わりにくいので、操作動画を撮ってみました。
▼ サンプル課題として、こんなフレームの検討を進めることにします。
操作動画
操作動画を撮りました。
「フレーム構造の検討から、フレーム手配部品表のリストアップまで」を作業しています。
※Youtubeリンク先はこちら
良い点
思考の流れが操作に邪魔されない
なんせ、平面スケッチから押し出すだけです。
スケッチで平面外形サイズをきめて、四隅の柱を立て、梁を渡す。
自然な思考の流れそのままに、作図ができます。
スケッチや平面に名前をつけておけば、修正も楽です。
他の方法(一本一本きっちりジョイントしたり)色々試しましたが、これ以上なくシンプルで楽な方法だと感じています。
しかし楽した分、下記のようなデメリットがあります。
悪い点
同一部品が別コンポーネントになってる
本来は3Dデータとしてはダメな事なんですが、状況次第ですね。
現物の手配が優先、自分さえわかればいいという場合は有りです。
この記事の解決方法は、「同一部品を同一コンポーネントにすることは諦めて、名前の付け方で区別する」です。
名前の付け方で人間が同一部品だと認識できさえすれば、部品表が集計できます。
アルミフレーム構造は、柱や梁など同じ長さの同一部品が複数出現します。
逐一パターン配置したりして拘束するのは、ちりも積もれば操作の手数が増えていきます。
普通にフレームをコピペして、ちゃんとジョイント(拘束)すれば済む話なんですが、私にとってはそれすらしんどい。
・・・まぁこれは各人で重要視するかどうかは変わるところだとは思います。
コーナーブラケットとかどうする?
これはちょっと苦しいところ。
たしかに、アルミフレームの締結には、コーナーブラケットなどパーツが必要です。
あくまで私の場合ですが、各コーナーにブラケットをジョイントするのは超めんどくさいので、省略しています。
コーナーをどう締結するか(ブラインドにする?三角ブラケットにする?など)は頭の中で決めておき、
「フレーム組みさえ決まってしまえば、1コーナーだけ書いてあとは集計時は掛け算で」という考え方です。
これも状況によりまして、見栄え重視ならフレーム組みの検討が終わった最後段階で、やっとしぶしぶ絵を入れます。
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