図面から立体形状を読み取る練習は、3D CADでこっそり好きなだけできます【3D未経験者向け】

技能検定(機械製図)

初めて二次元図面をみてまず困るのは「実物がどんな形なのかがわからない」だと思います。
寸法の入れ方とか以前の問題で、立体を想像できなければひたすら線のカタマリに見えて、とても気持ちが悪いですよね。(私がそうだったので、苦労しました)

対策として、わからなければ個人的に3D CADを使って、自分で立体を描き、グルグル回して眺めて納得すれば良いんです。
3D CADを使えば、気兼ねなしに好きなだけ試行錯誤が出来ます。

費用が気になるかもしれませんが、大丈夫。非営利の個人なら無料で使える高機能の3D CADがあります。

しかし3D CADを全く使ったことがないと、それでも敷居が高く感じるかもしれません。
そこで、最低限の機能と3D化の過程を説明する記事を書いてみました。

この記事は主に「技能検定 機械・プラント製図(機械製図CAD作業)」の実技対策向けに書きました。※ 試験を受けない方でも読図に苦手意識のある方なら参考にして頂けると思います。

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無償の3D CAD(非営利の個人対象)がある

「個人的に3D CADを入れるのは費用的に抵抗が……」という方がおられると思います。
使用には条件がありますが、無償の3D CADがあります。

▼ 詳しくは、下記のAutodesk公式サイトをご覧ください。基本的には非営利の個人の趣味や学習用途だったら、無償で使うことができます(2020/5/28時点)。

無償の個人用 Fusion 360 | Fusion 360 | オートデスク
非商用目的で個人的に CAD、CAM、CAE ソフトウェアをお使いの場合は、無償の個人用 Fusion 360 をご利用いただけます。

CAD/CAM/CAEまで搭載された高機能の統合ツールです。
是非個人的なものづくりにも活用してみて下さい。

この記事の説明画像は、私が購入して使っているInventorというCADの画面です。一緒のCADでなくとも、Fusion 360などパラメトリック型の3DCADなら共通の機能です。

とりあえずこの機能で、立体化できる

それでは、立体化にあたり、最低限の機能を紹介します。
最初からすべての機能を把握しようとすると圧倒されて面倒になってしまうので、「とりあえず立体を描く」というスタンスでの説明です。
実際に操作してみると、特段難しくは感じないと思います。

基本は、形状の絵を描いて、立体化していく

3D CADで立体を描く流れは、二次元平面に形状の絵を描いて、立体化していくのが基本です。
平面に絵を描く作業は、「スケッチ」と呼ばれます。

例えば立方体なら、底面の四角形をスケッチして押し出す、という考え方です。

押し出し

スケッチした形状を、まっすぐ押し出して立体化する機能です。
切り欠く(肉を減らす)のも、同様にできます。

押し出し機能実行の様子

回転

スケッチした形状を軸を指定して、回転させる機能です。

回転機能実行の様子

ロフト

二つの離れた平面にスケッチした形状を、繋ぐ機能です。
歯磨き粉のチューブとか思い浮かべてみて下さい。

ロフト機能実行の様子

他には面取りやフィレットなど様々な機能があります。

早速3D化してみよう

3D化のコツは、作り込み過ぎない事。この記事の目的は、立体形状を把握することです。完璧を目指すと作業が苦痛になるので、自分が分かる程度でOK。

サンプル図面

簡単に三面図を用意しました。これを、3D化していきます。

機械製図技能検定、断面図、段差表現のサンプル

とりあえず、外側を立体化していく

まずは外側や特徴的な形状を重点的に立体化します。
複雑に見えても、外側が決まれば自然に形状が見えてくることが多いです。

「押し出し」機能で、外側を作った様子

サンプル図には寸法を入れていませんが、直径記号もヒントの一つです。
図面上では平面に見えても、円筒型かもしれません。

苦戦したら、わかる部分から

どうも入り組んでいて分かりづらい……という場合もあるかと思います。
そんな時は、とりあえず簡単そうな個所から形状を作っていって下さい。

例えば、この図なら天面から底面への通し穴を作ってから、底面の肉を順番に減らしていく。するといつの間にか図面通りのカタチになりましたね。

底面の肉を順番に除去していく様子

ここまで立体化したら、あとはタコのくちのような形状は描かずとも想像しやすいと思うので、終了してもOKです。(もちろん、分からなければ3D化して下さい)

完成形はこんな感じ

完成図はこんな感じです。

「どんな形をしてるんだろう」と考える。3Dで形を作る。
変な形になったら、やり直す。CADなら結果がすぐに見えるので、捗ります。
ぜひ、3D CADを個人的な勉強やプロジェクトに取り入れてみて下さい。

▼ ちなみに、冒頭で紹介したFusion 360はガイド書籍も出版されています。下記はペン立てやマグカップ、チョコ型など親しみやすい課題で学べる本です。

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