【Autodesk Inventor】テクニカルイラストを描く方法。分解図など手軽に作れます。

Autodesk Inventor

Autodesk Inventor を使って、分解図などのテクニカルイラストを描く方法を紹介します。
描くというよりは「作る」感覚で、手軽に扱えます。

私が初めて触った際、公式のヘルプは詳しすぎて戸惑ったので、実際に使っている手順を簡単にまとめてみました。

動画もあるので、よろしければご覧ください。

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動作環境

この記事の環境は、下記の通りです。

完成イメージ

完成イメージ。
手順書や取説など、図があれば伝わりやすいです。

ちなみに、これはよく見る採寸テープを3D化したものです。中央部のNo.4がゼンマイです。上部のボタンを押すと、テープが巻き戻る構造です。

※1枚目のフタを1/4カットした図は、動画で手順を紹介しています。

分解図をかくなら、プレゼンテーション環境で(.ipn)

Inventorでは、目的に合わせて専用の環境で作業します。
例えば、部品を描くならパーツ環境(拡張子:.ipt)です。

分解図用には専用の「プレゼンテーション」という環境が用意されており、拡張子は.ipnになります。

この機能のメリットは「アセンブリの拘束には影響しないこと」です。
通常のアセンブリファイルだと、分解図的表現にするには部品間の拘束を編集する必要があり、とても面倒です。

1.プレゼンテーション環境に入る

新規作成から、プレゼンテーションファイル選択します。

2. アセンブリを読み込む

対象となるアセンブリファイル(.iam)を指示し、開きます。

アセンブリを読み込んだら、とりあえず適当な場所に保存しておいて下さい。

3. 好きに分解する(ツイーク機能)

アセンブリを読み込んだら、動かしたい部品を選択します。

そして右クリック→コンポーネントをツイークをクリックします。

INVENTORのプレゼンテーション環境でツイーク

動かす方向の軸線(矢印)をドラッグして、好きに動かして見た目を整えます。

4. スナップショットビューを作る

調整がおわったら、表示状態を保存せねばなりません。
右側の「スナップショットビュー」タブの中で右クリック→新規スナップショットビューを選択します。

INVENTORのプレゼンテーション環境でスナップショットビューを作る

スナップショットビューには、任意の名前を付けられます。また、複数作れます。

5. 図面環境で.ipnファイルを配置する→完成

あとは、図面環境で先ほど作ったプレゼンテーションファイル(.ipn)を配置すれば完成です。

ファイル→書き出し→DWGへエクスポート でdwgファイルに出力すれば、他ソフトに受け渡すことができ、更に編集が可能です。

▼ 例えば、DWGファイルをイラストレーターに読み込んで着色したりできます。

動画あります

ここまでの内容を、動画にしました。

▼ 声無し、BGMあり。

ビューも便利です

分解図はいらないけど、非表示にしたいパーツが何種類かあるよ。

……という事もあるかもしれません。

例えばこんな感じで、3パターンを図示したいとします。

  • Default(全部を表示)
  • 表示A(フタ非表示)
  • 表示B(下ケースとゼンマイ以外非表示)
Inventorでテクニカルイラストレーション、ビューを活用例
3パターン

「フタや部品を非表示にして中身を見せたい」というような目的なら、アセンブリ環境内でビューを作成すればOKです。

ビューとは「アセンブリ内の部品の表示状態を、記憶させることができる機能」です。

一度設定すれば、素早く切り替えられるのでとても便利です。

1. アセンブリファイル(.iam)を開く

対象となるアセンブリファイルを普通に開きます。

2. 新しいビューを作る

左側のモデルブラウザ内の リプレゼンテーションビューを右クリック。
新規作成をクリックすると、新しいビューが作られます。名前は任意に決められます。

3. 表示状態を編集する

ビューを作ったら、そのビューをダブルクリックしてアクティブにしてから、表示状態を編集します。見せたくないパーツを非表示にして、適宜編集します。

▼ Defaultと表示A、Bを順次切り替えているGifアニメです。

4. 図面環境で配置する→完成

あとは、図面環境に配置すればOKです。配置時に、先ほど作ったビューを選択できます。

▼ 配置した例。左のモデルブラウザで逐一表示/非表示を切り替えるよりも、ビューを活用すると格段に楽が出来ます。

手順は以上です。

資料へのリンク

▼公式のドキュメントはこちらです。

モデルのプレゼンテーションを作成するには
プレゼンテーション ファイル(IPN)を作成し、最初のシーンにモデルを挿入します。さまざまなソース モデルやさまざまなリプレゼンテーションのセットを 1 つのプレゼンテーション ファイルで使用するために、複数のシーンを作成します。

関連記事

▼図面環境の使い方は、別記事にまとめています。

Autodesk Inventor
Autodesk Inventorの使い方、活用方法を1ユーザーの視点から記事にしています。

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