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【Autodesk Inventor】テクニカルイラストを描く方法。分解図など手軽に作れます。

Autodesk Inventor

Autodesk Inventor を使って、分解図などのテクニカルイラストを描く方法を紹介します。
描くというよりは「作る」感覚で、手軽に扱えます。

私が初めて触った際、公式のヘルプは詳しすぎて戸惑ったので、実際に使っている手順を簡単にまとめてみました。

お知らせ

    (2024/7/16)大塚商会様のWEBサイト「CADJapan.com」に、記事を寄稿させて頂きました。
    当記事を基に、Inventor Professional 2025で動作確認の上、記事作成を行っています。

    🔻 是非ご覧ください。

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    動作環境

    この記事の環境は、下記の通りです。

    • Inventor Professional 2021/Windows 10

    完成イメージ

    完成イメージ。
    手順書や取説など、図があれば伝わりやすいです。

    ちなみに、これはよく見る採寸テープを3D化したものです。中央部のNo.4がゼンマイです。上部のボタンを押すと、テープが巻き戻る構造です。

    ※1枚目のフタを1/4カットした図は、動画で手順を紹介しています。

    分解図をかくなら、プレゼンテーション環境で(.ipn)

    Inventorでは、目的に合わせて専用の環境で作業します。
    例えば、部品を描くならパーツ環境(拡張子:.ipt)です。

    分解図用には専用の「プレゼンテーション」という環境が用意されており、拡張子は.ipnになります。

    この機能のメリットは「アセンブリの拘束には影響しないこと」です。
    通常のアセンブリファイルだと、分解図的表現にするには部品間の拘束を編集する必要があり、とても面倒です。

    1.プレゼンテーション環境に入る

    新規作成から、プレゼンテーションファイル選択します。

    2. アセンブリを読み込む

    対象となるアセンブリファイル(.iam)を指示し、開きます。

    アセンブリを読み込んだら、とりあえず適当な場所に保存しておいて下さい。

    3. 好きに分解する(ツイーク機能)

    アセンブリを読み込んだら、動かしたい部品を選択します。

    そして右クリック→コンポーネントをツイークをクリックします。

    INVENTORのプレゼンテーション環境でツイーク

    動かす方向の軸線(矢印)をドラッグして、好きに動かして見た目を整えます。

    4. スナップショットビューを作る

    調整がおわったら、表示状態を保存せねばなりません。
    右側の「スナップショットビュー」タブの中で右クリック→新規スナップショットビューを選択します。

    INVENTORのプレゼンテーション環境でスナップショットビューを作る

    スナップショットビューには、任意の名前を付けられます。また、複数作れます。

    5. 図面環境で.ipnファイルを配置する→完成

    あとは、図面環境で先ほど作ったプレゼンテーションファイル(.ipn)を配置すれば完成です。

    ファイル→書き出し→DWGへエクスポート でdwgファイルに出力すれば、他ソフトに受け渡すことができ、更に編集が可能です。

    ▼ 例えば、DWGファイルをイラストレーターに読み込んで着色したりできます。

    動画あります

    ここまでの内容を、動画にしました。

    ▼ 声無し、BGMあり。

    ビューも便利です

    分解図はいらないけど、非表示にしたいパーツが何種類かあるよ。

    ……という事もあるかもしれません。

    例えばこんな感じで、3パターンを図示したいとします。

    • Default(全部を表示)
    • 表示A(フタ非表示)
    • 表示B(下ケースとゼンマイ以外非表示)
    Inventorでテクニカルイラストレーション、ビューを活用例
    3パターン

    「フタや部品を非表示にして中身を見せたい」というような目的なら、アセンブリ環境内でビューを作成すればOKです。

    ビューとは「アセンブリ内の部品の表示状態を、記憶させることができる機能」です。

    一度設定すれば、素早く切り替えられるのでとても便利です。

    1. アセンブリファイル(.iam)を開く

    対象となるアセンブリファイルを普通に開きます。

    2. 新しいビューを作る

    左側のモデルブラウザ内の リプレゼンテーションビューを右クリック。
    新規作成をクリックすると、新しいビューが作られます。名前は任意に決められます。

    3. 表示状態を編集する

    ビューを作ったら、そのビューをダブルクリックしてアクティブにしてから、表示状態を編集します。見せたくないパーツを非表示にして、適宜編集します。

    ▼ Defaultと表示A、Bを順次切り替えているGifアニメです。

    4. 図面環境で配置する→完成

    あとは、図面環境に配置すればOKです。配置時に、先ほど作ったビューを選択できます。

    ▼ 配置した例。左のモデルブラウザで逐一表示/非表示を切り替えるよりも、ビューを活用すると格段に楽が出来ます。

    手順は以上です。

    資料へのリンク

    ▼公式のドキュメントはこちらです。

    モデルのプレゼンテーションを作成するには
    プレゼンテーション ファイル(IPN)を作成し、最初のシーンにモデルを挿入します。さまざまなソース モデルやさまざまなリプレゼンテーションのセットを 1 つのプレゼンテーション ファイルで使用するために、複数のシーンを作成します。

    お知らせ

    お知らせ

      (2024/7/16)大塚商会様のWEBサイト「CADJapan.com」に、記事を寄稿させて頂きました。
      当記事を基に、Inventor Professional 2025で動作確認の上、記事作成を行っています。

      🔻 是非ご覧ください。

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      ▼図面環境の使い方は、別記事にまとめています。

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