機械設計技術者試験の直前対策として、「工業材料」の重点をまとめました。
自分の経験から、よく忘れて点を落としがちな項目を選んでいます。
この記事の目的 →直前に眺めること
私が試験を受けた際、直前になると過去問からよく使う公式などを描きだしたノートを眺めていました。
それを順次、記事にしていこうと思います。
「直前に眺める」のが目的ですので、ざっくりと端折って書いています。
時間がある方は、過去問を解きながらおすすめ参考書を読んでみてください。
対象の資格
機械技術者試験3級、および2級を対象にしています。
さて、さっそく挙げていきます!
鉄-炭素系状態図
これは「工業材料」科目の要です。
一言でいうと、
「鉄と炭素の合金の組織が、炭素量と温度変化によってどう変わるか??」を示した図です。
深く理解しようとすると大変なので、
グラフの場所ごとの結晶状態と、温度くらいは押さえておいたほうが良いです。
下図は「鉄-炭素系状態図」の一部分を書いて、結晶の状態をメモったものです。
色を付けている「オーステナイト」のエリアは、大事な領域です。
基本的にはこの領域で、熱処理を行います。
熱処理
めちゃくちゃ大事です。
基本的な熱処理操作の概要を、頭に入れておいて下さい。
細かい選択肢で意味を問うような問題がでるので、あてずっぽでは当たり辛いです。
とはいえ、深入りするとキリがありません。概念を俯瞰的に拾うようにして下さい。
下図を見てください。
主に熱処理には、素材全体と表面だけへの2種類があります。
全体への熱処理
基本の焼鈍、焼準、焼入れ、焼き戻しを表にしてみました。
私の場合、細かい温度プロファイルまでは覚えきれないので、ざっくりと意味を理解するようにしました。
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その他理解しておきたいキーワード
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表面への熱処理
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各材質の特徴
きちんと網羅すると大変なので、日常業務で得た知識だけでは解きづらいと思った項目をピックアップしました。
基本は過去問を解きつつおすすめ参考書を読んでみてください。
工具鋼
5、6年分の試験問題から、工具鋼に関するキーワードを拾ってまとめました。
試験用のまとめなので、実際の運用は材料や工具メーカーから情報を得て下さい。
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ステンレス
主なステンレスの特徴を、マインドマップ風に書きました。
ほかにも2相系などありますが、ごちゃつくので省いています。
試験用のまとめなので、詳細な組成などは材料メーカーやJISから情報を得て下さい。
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プラスチック
過去問を見ていると、代表的な用途からプラスチックの名前を答えるような問題がでています。
分子構造まで勉強しだすとキリがありません。
時間がなければ代表的なプラスチックのイメージだけでもざっくり掴んでおくと良いです。
むちゃくちゃ大雑把ですが、リストアップしてみました。
参考文献
- 佐々木雅人(2010)『機械材料入門』 理工学社.
- 藤木榮(2013)『絵で見てわかる 熱処理技術』 日刊工業新聞社.
- 横山明宜(2012)『元素から見た鉄鋼材料と切削の基礎知識』 日刊工業新聞社.
- 仁平宣弘・朝比奈奎一(2003)『機械材料と加工技術』 科学図書出版.
- 手塚則雄・米山 猛(2003)『設計者に必要な材料の基礎知識』 日刊工業新聞社.
おすすめ参考書
今回この記事を書くにあたり参照した文献から、特におすすめしたい本を紹介します。
熱処理、材料、切削加工についての知識を得ることができます。
大判でビジュアルなので、とりあえずパラパラーとめくっても楽しいです。
この本は、熱処理に特化した本です。
しかし専門外の私でも、あまり詰まることなく読むことが出来ました。
基本は1テーマ見開き2ページなので、さくさくと読んでいけます。