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AutoCADでモデル空間の図面を連続印刷する方法。少しは楽になるよ

AutoCAD
AutoCADで連続印刷

たかが印刷って思うかもしれないけど、かなり時間の節約になる。
そして何より、繰り返し作業から解放されると、精神的に余裕ができる。
ペーパー空間(レイアウト)の連続印刷についても説明している。

2018/11/13訂正:
「レイアウト空間」と表記しておりましたが、正しくは「ペーパー空間」でした。お問合せフォームからご指摘を頂きました。
メールがエラーで返って来てしまいましたので、こちらにてお礼申し上げます

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AutoCADの対象バージョン

Autocadは2004から、LTも2009から機能として備わっている。
AutoCAD LTは95からのユーザーだけど、かく言う私も2010あたりまでは根性で何十枚も手作業で印刷していた。

想定したシチュエーション

  • モデル空間に描いた部品図データがたくさんある。(1ファイル1図面)
  • テキトーに書いてるので、個々のデータにプリンターの設定とかはできてない
  • 縮尺もバラバラ
  • でもとりあえず確認用に連続印刷したい。

というシチュエーションを想定している。

※もちろん、ペーパー空間(レイアウト)も設定すれば(Step3に書いています)連続印刷できる

操作方法

step0. 操作の流れ

  • AutoCAD搭載の印刷ツールに、印刷対象の図面データを読み込む。
  • 印刷設定は、別途「ページ設定データ」(設定ファイル.dwg)を作って読み込む。
    そうすると、共通した印刷条件を複数図面に適用できる。
20160913214444

step1.「ページ設定データ」を作る。これがキモ。

個別に印刷設定がなされていないので、共通した印刷条件を設定したデータを作るのが目的

1-1. 図面を新規作成

  • 適当にモデル空間になんか描いておく
f:id:noboyu:20160602005536j:plain:w350

1-2. 印刷設定画面を出す

  • ファイル⇒印刷 もしくは「Ctrl+P」で表示できる。
  • 各項目を埋める。(下図参照)
  • ちなみに、この項目は各自の環境にあわせていじってください。
    例えば、「印刷対象」はペーパー空間の図面なら「レイアウト」を選択して下さい。
印刷対象の選択項目「レイアウト」は、モデル空間では選択不可です。
ペーパー空間(レイアウトタブをクリックしてアクティブにした状態)でないと出ません。
20160602005535

1-3. 設定名を決める

  • 1-2で各項目を埋めたら、最後に「追加」をクリック
  • 任意の設定名を設定する。(下図参照)
  • 印刷設定画面はキャンセルで閉じてよい
  • 最後に好きなファイル名を付けて、任意の場所に保存しておく。拡張子はdwgで良い。
f:id:noboyu:20160602005534j:plain

step2.「バッチ印刷」を呼び出す

step3.印刷するファイルを指定する

  • 「シートを追加」をクリックして、印刷したいファイルを指定する(下図参照)
    ドラッグアンドドロップでも追加できる。
    追加後、ファイル名の後に「-モデル」と表示されているか確認の事。
    違うものは削除しておく。
  • ペーパー空間(レイアウト)を印刷したいなら(下図参照)
    印刷するファイルを追加前に、右クリックして「シート追加時にレイアウトを含める」のみクリックしておく。

step4.「ページ設定データ」を指定する

※ Step1で作った「ページ設定データ」を適用する作業です。

  • 「ページ設定」を指定(下図参照)
    印刷するファイルを追加したら、まとめて選択(CTRLキー+Aでも可)後、<既定:なし>をクリック。
    すると「読み込み」という項目があるのでクリックして、step1で作成したデータを指定する。
  • 「読み込み」をクリックすると、ファイルを指定するウインドウが立ち上がる。
    任意のファイルを指示。
    autocadでバッチ印刷
  • ファイルを指定した後は、1-3で決めた「設定名」を選択する。

step5.印刷

パブリッシュ」をクリック。完了です。
バックグラウンドで処理されるので、印刷中も別の事ができる。

操作イメージ動画(gifアニメ。ループします)

注意点

紙の大きさごとに「ページ設定データ」を作っておくこと

例えばA3とA4が混在している場合、A3用とA4用の「ページ設定データ」を作り、それぞれに適用してください。

スケールはきっちりと出ない

step1-2で印刷尺度を「用紙にフィット」としているので、スケールは用紙に合うように適当に調整されて出てくる。
例えば本来はS=1/2の図面なのに、実際印刷されたものを測ると0.4899みたいな微妙なスケールで出てくるということ。

尺度をきっちりかけて連続印刷したければ、ペーパー空間(レイアウト)に配置して「尺度を1:1」に設定し、連続印刷するのが良い。

(モデル空間では図面が全て同じ縮尺ならば可能だが、混在しているなら一枚ずつに尺度を設定せねばならなくなる。)

PDFデータを作成するには?

バッチ印刷では、
「パブリッシュ先」を「PDF」に設定すると、PDFデータを出力することができる。

一枚ずつのバラでも、複数枚まとめる事もできる

そしてPDFファイルの出力仕様は「パブリッシュのオプション」でコントロールできる。

  • シングルシートファイル」を選択すると1枚ずつバラ状態。
  • マルチシートファイル」を選択すると複数枚が1ファイルでまとまった状態。

・・・でPDF出力される。

こんな感じ。

autocadでpdf

PDFのファイル名をコントロールするには?

「シングルシートファイル」でバラPDFを作る場合、PDFのファイル名は下記規則で命名される。

  • 印刷対象がモデルなら、「CADデータのファイル名-モデル」
  • 印刷対象がレイアウトなら、「CADデータのファイル名-レイアウトシート名」

このとき、「語尾の”-モデル”は要らない」という方も居られるだろう。

結論から言うと一括してファイル名を決める事はできない。

楽な対処方法としては、2つあります。

1.手動でシート名をリネームする。

出力するファイルが少ないなら、これが速いだろう。
シート名を右クリック⇒「シートを名前変更」を選択。
いらない言葉を消したり、任意に編集するとよい。

2.リネームソフトを使う

大量の図面がある場合は、手作業はやってられない。
別のソフトに助けてもらおう。

普通の手順でとりあえずPDFを作って、リネームソフトでまとめてファイル名を変更すると速い。

リネームソフトは色々あるが、私がお世話になっているソフトの例を挙げる。

正規表現も使えるので、かなりの事ができますよ。「語尾の”-モデル”を消す」などは簡単だ。

さいごに

ヘルプもわかり辛いし、何回も失敗したので記事にしてみました。
うまくいかなかったら、お問合せから教えてください。
(わかる範囲でですが相談に乗ります)

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