Autodesk Inventorのレンダリング機能で、画像を作る流れを紹介します。
レンダリングとは
レンダリングとはざっくり言うと、「光や質感を計算して写実的な画像を生成すること」です。
0. 3Dモデルを用意する
サンプル課題として、こんな3Dモデルを描いてみました。
アイスクリームです。
これを、レンダリングしていきます。

1. 外観を設定
3Dモデルに、外観を設定します。
選ぶ材質で、仕上がりが変わってきます。
実際の材質よりも、見た目が「それらしい」ものを選ぶのがコツです。

チョコバーっぽくなりました。

壁を描いておくと、仕上がりがそれっぽくなります。

2. レイ トレーシングで、大まかに出来を確認
「レイ トレーシング」という機能で、リアルタイムに表示画面のレンダリングイメージを確認できます。
表示タブ→表示スタイル→「リアリスティック」を選択。
そして「レイトレーシング」をクリックします。

すると、表示画面内でレンダリングイメージが確認できます。

照明を選択すると、雰囲気が変わります。
3. Inventor Studioで本番レンダリング
レイトレーシングでおおまかにレンダリングの方針が決まったら、本番レンダリングに移りましょう。
環境タブ→「Inventor studio」を選択して下さい。
色々メニューがありますが、基本的には「照明スタイル」と「ローカルライト」をいじればOKです。

照明スタイルを設定
照明のスタイルを設定できます。色々変化させて、見た目を調整して下さい。

ローカルライトを設定
「ローカルライト」をクリックすると、好きな位置にライトを当てられます。
一部分だけ明るくしたい、というような際に使ってみてください。

レンダリング開始!
諸設定が終わったら、画面左上の「レンダリングイメージ」をクリック。

出力画像サイズなどが指定できます。

そして「レンダリング」ボタンをクリックすると、レンダリングが始まります。
画像は保存できます
画像が仕上がったら、×を押すとレンダリングが中断されます。
そして、右のフロッピーの絵のボタンを押すと任意の形式で画像を保存できます。

完成
こんな仕上がりにしてみました。チョコレートバーっぽくなりました。
照明は、「Cool Light」。ローカルライトは使っていません。


コツは、こだわりすぎないこと
Inventorはレンダリングが主力のソフトではないので、作れるCGのレベルには限界があります。
基本的には、ヘルプページのサンプル画像のレベルです。
綺麗ではありますが、専門ソフトでの出力画像を見慣れている方だと「もっともっと」と作りこみたくなるかもしれません。
しかし時間だけが過ぎてしまうので、こだわりすぎず割り切るのが大切です。
さいごに
昔、InventorにはShowcaseという手軽で見栄えのするレンダリングツールが同梱されていましたが、いまや開発が終了してしまい残念に思っています。
Autodesk Communityのフォーラムを見ていたら、同じような思いの方がいるようです。それな!って感じです(笑)
Unpdate Inventor Studio – (Like Showcase?) – Autodesk Community
手軽に高品質な画像が必要ならFusion 360、更に求めるなら3ds MAXなどの専門ソフトを使う、などが現実的な対処ですね。
▼ Inventorと無償のCG制作ソフト「Blender」を使ってCG作成を行う方法を書きました。
動画も作りました
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