簡易な部品表(BOMもどき)をエクセルで作ったので、紹介します。
私が個人的に使っているものです。
あくまでモドキなので、ベストな方法ではありませんが紹介します。
親と子ASSYの部材重複を集計したい
小規模な装置など、設計から現物手配まで一人でやることがあります。
そんな時に私はエクセルで部品表を作り、管理しています。
「ただリストアップするだけでは?」と思われるかもしれません。
それがすんなりとはいきません・・・
小規模でも装置になると、親と子アッセンブリに共通・重複して使われる部材がでてきます。(sub-assyやネジなど)
それを小規模だからと人力で集計していると、混乱して手配の重複・不足が発生していました。
3DCADである程度の部品票は出力できますが、最終的にはエクセルの方が使い勝手が良くてどうしたものかと。
そこで作ったのがコレです。
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BOMもどきとは
「BOM」とはBill of materialsの略称で、製造業における部品票を指します。
一個人では高度なシステムは煩雑なので、手軽にエクセルで何とかしようという目論見です。
サンプル課題
部品表のサンプルを作るため、適当なASSY構成を設定しました。

装置全体が「TOP ASSY」
そこにA、B、Cの各ASSYが組み付いています。
さらに、BにはサブASSYとしてAが各2個。
CにもサブASSYとしてDが各1個ぶら下がっています。
機能の説明
名称やユニット単体個数を入力(太字の欄)すると、C列とD列にASSY数の合計が算出されます。

するとJ列に必要数量の小計が計算されます。
あとは、それを元に手配数量を入力していきます。
小計イコール手配数量では?と思われるかもしれませんが、別欄を設けました。
モノによってはまとめ買いしたり、多めに発注する場合もあるからです。

ピボットテーブルで集計すると、手配リストのできあがり
手配数量が決まれば、あとはピボットテーブルで集計します。
リストの任意位置を選択しておいて、「挿入」→「ピボットテーブル」→「Ok」を実行します。

すると、各ユニットで重複している部材の合計数量が出せます。
あとは、リスト通りに発注するだけです。
エクセルでの計算の仕組み
計算の流れは下記の通りです。
リスト作成のルール
まず、リスト作成のルールです。親から子ASSYの順番に、リストを入力するようにします。
例でも、まずTOP assyのリスト、次に子のリスト、という順に挙げています。
名称からASSY名を検索、積の和を出す
「部位名」を検索語句、自分の上の行の「名称」を検索範囲として検索。
該当行のASSY数と個数の積の和が「ASSY数1」欄に計算されます。
「ASSY数2」欄は自分の下の行を検索範囲としています。
一度にやると循環になったり、複雑になるので分けて計算しています。
「SUMPRODUCT」という便利な関数を使いました。
「ASSY数1」と「ASSY数2」の和が、各ユニットの合計だというわけです。

サンプルファイルの配布
この記事で紹介したエクセルファイルを、参考にダウンロードできるようにしました。
VBAは使っていません。関数のみです。
関数でガチガチなんで、ちょっとでも入力を間違うと違った結果が出る可能性があります。
(作成環境:Windows10 64bit/ Excel 2016 )