Fusion360からdwgデータをエクスポートし「BricsCAD」で読むと、「見えるけど編集できない」という状態になります。
費用なしに解決できる方法があるので、紹介します。
問題の概要
Fusion360からdwgデータをエクスポートし「BricsCAD」で読むと、「見えるけど編集できない」という状態になります。
分解もできません。
Fusion360で作ったデータを元に2DCADで図面を描きたかったのですが、活用ができず困っていました。
- BricsCADのバージョン:Classic(17.2.12)
※ BricsCADとは、AutoCADの互換CADです。詳しくは、別記事にて。
解決策は、別ソフトを2つ中継する
別ソフトを2つ中継することで、対処可能です。
1. dwg出力データを、Trueview(無料ビューワー)で変換する
- 使うソフト:AutodeskのTrueview(無料ビューワー)
この工程は、Fusion360の「図面」画面からdwg出力をしたデータを、バージョンを指定して「変換」するのが目的です。
Trueviewを立ち上げて、画面左上部のメニューから「dwg変換」という機能のボタンを探してクリック。
変換設定は、2010形式を指定します。変換したいファイルを指定し、変換ボタンで変換実行します。
2. Draftsightに読み込んで、加工する
- 使うソフト:Draftsight(無料CAD)
変換ができたら、次にDraftsightという無料CADで先ほど変換したデータを開きます。
それを「Ctrl+A」で全て選択し、xコマンドで分解して下さい。
そして、それをモデル空間にコピペして保存します。
コピー元のシート(ペーパー空間)は不要なので削除してokです。
※ モデル空間へのコピペが必要なのは、ペーパー空間においたままだと、BricsCADで開いた際に分解しきれておらず使い勝手が悪いんです。
気になる方は、試してみて下さい。
3. BricsCADで開く。編集ももちろん可能
あとは、BricsCADで開くだけ。
線分として認識しますので、編集が可能です。
解決の経緯
ツイッターで、「Draftsightで読めない問題は、ビューワーのdwg変換で保存してから開くと読めるようになる」というツイートを目にしました。
全く同じ方法では解決できませんでしたが、経由してひと手間加えることで編集可能なデータに出来ました。
きっかけになったツイートの引用です。
これまで、Fusion360の図面をDWG出力した場合、無料2DCAD-Draftsightで読み込むと形状線が表示されませんでしたが、無料ソフトTrueViewでデータ変換すると、きちんと形状線が表示されました!... https://t.co/uPM5rW5J3r
— テルえもん (@teruki_obara) 2017年12月26日
そして、以下は私が困っていた時のツイート。
BricsCADでの同様の問題(Fusion360からdwgをインポートしたら線を触れなくなる)が解決!
— noboyu (@mechanoboyu) 2017年12月26日
Fusion360→TrueviewでDWG保存
→Draftsightでレイアウトを分解&モデル空間へ貼付&上書き
→するとBricsCADで読める&線が触れるようになった
テルえもん様のツイートのおかげですhttps://t.co/jw2wpIPXXG
ちなみにAutoCAD LTではこの手間を加えなくても、分解コマンドだけで直接データが編集可能にできます。
ただこの為だけにサブスクリプション……は費用的に抵抗があったので解決できてよかったです。