以前作った「Arduinoクレーンゲーム」で学べた事を、紹介していくシリーズ。
今日は、初心者が基板を作るコツを紹介する。
- Arduinoでクレーンゲームを作った記事はこちら。
初心者の私が困ったこと
試作やちょっとした工作レベルでいきなりプリント基板を作る人は少ないだろう。
たいていは、ユニバーサル基板を使って自分で部品を実装・配線することになる。
もちろん私も、クレーンゲームの基板はそうやって作ろうと考えた。
回路図はできた。あとは半田付けするだけ!と気楽に構えていた。
そしていざ基板と部品を目の前にすると、私は固まった。
あ・・・考えてなかった・・・
適当に作ったらかなり手戻り発生しそうなので、まずは段取りすることにしました。
基板作りの具体的な作業工程を考える
「基板を作る」と一言で言っても、その中には複数の作業工程がある。
回路作りは当然として、そこから部品を配置して、はんだ付けを行う。
初心者にとってはそれぞれが不慣れだ。
だからこそ、工程ごとに一つのことに集中するのが効率よく成功するコツ。
上図の通り、はんだ付けは最終工程だ。
その前工程がとても大事。
はんだ付けと部品の配置を同時に「考えながらの作業」は効率が悪いし、何より面倒で骨が折れる。
はんだ付けだけでも大変なので、それだけに集中できるよう、前工程で段取りしておくと初心者でも効率よく進められる。
手を動かす前に、紙上で段取り!
ではどうするか?
結局、私は半田付けする前にこんなものを作った。
※ 使用基板は秋月電子で買いました。基板の寸法データがサイトで公開されています。
紙上で部品の配置(レイアウト)を検討して、さらに裏返しに印刷して配線ルートも考えておいたもの。
ちなみに、実際の基板はこんな風に仕上がった。
ちなみに、もとになった回路図はこれ。
紙上で「こうやると配線が交差しないな」「GNDはこう繋ごう」などと十分考えていたので、
半田ごてを持って作業する頃には何も考えず、自分の検討結果に従うだけ。
とても精神的に楽ができた。
配線のコツはできるだけシンプルに!
後で断線したりしたときのために、できるだけメンテしやすくしたい。
そのためには、できるだけシンプルに配線できる配置を考える。
個人的におすすめしないのは、ジャンパー線を多用すること。
ICを沢山使うとか高密度の基板だとそうもいってられないけど、膨らんだり絡んだり、初心者にとっては混乱の素だ。
その対策として、できるだけ部品のリード(足)だけで配線できるようにすると楽だった。
どうしても配線が交差する箇所にはジャンパー線を使うといいけど、使う場合は、いきあたりったりに使うのではなく、きちんと配線ルートを考えておくといい。
そうしないとスパゲッティみたいに絡まってグアーーっ!!!といらだってやる気がなくなってしまう。
部材は前もって揃えておこう
いざ手を動かす段階であれがないと焦らないように、部材は揃えておこう。
例えばRSコンポーネンツだと、品ぞろえが豊富で速いのでおすすめ。
原則は対法人専門だが、個人でも取引は可能だ。
例えば、はんだならメーカーや線径などで絞り込める。
他にも秋月電子など、ネットで部材は十分に揃うので電気街が近くに無くても心配ない。
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