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『要点で学ぶ、デザインの法則150』意識を上流へ上げてくれるよ



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『要点で学ぶ、デザインの法則150』意識を上流へ上げてくれるよ

『要点で学ぶ、デザインの法則150』という本を読みました。
見開き1テーマで、デザインの法則が解説された本です。
すらすら読めて、面白い本でした。



タイトルに「デザイン」とあるので、メカ設計者に役立つのか?と疑問な方もいるでしょう。

この本には、外見上のデザイン法則から設計手法まで、開発工程の上流で生きるエッセンスが満載です。
なかでも個人的には、意匠に関する項目(色が与える影響や形状によるバイアスなど)が興味深かったです。

メカ設計者の成果物は、最終製品を形作り、ユーザーが目にして、直接触れるものです。
意匠とは深く関連性があるので、大いに有用だと感じました。

以下に、印象に残った項目の感想を書いてみました。

印象に残った項目

29. 制約

まず意味を引用します。

システムをより簡単に使えるようにし、エラーを防ぐために、実行可能なアクションを制限する方法

利用者の行動を制限して、意図しない操作をできるだけ除外する、というような意味合いです。

自分の経験を思い返すと、少し当てはまる例がありました。
市松模様のような塗装が施された、凝った意匠の装置に携わっていました。
デザイン重視とはいえメンテナンスは必要なので、タイル模様の一部がパネルとしてネジで外せる構造です。

でも現場では、パネルが絶対あっちこっちシャッフルされてチグハグになってるんですよ(笑)

説明書にかいてある!と言ったところでそれは設計者の甘えなんですね。
対策としては、ネジのピッチを変えたり突起を溶接したりして間違えようのない構造に設計変更しました。

当時としてはやっつけ仕事でしたけど、手法だと思ったらなんか恰好がつきますね。

38. 希望線

まず意味を引用します。

使用されて傷んだ痕跡のこと。そこには、人々が好んで利用するインタラクションの筋道が示される。

開発者が整備した道ではなく、実際に人が歩いてすりへった道に改善ポイントがあるよ、というような意味です。

自分で思い返すと、ネットで買い物や予約をする際、単なる飾り画像をガシガシクリックしてしまうことがあります。
これがヒートマップで拾われて、希望線として認識されて改善されればよいなあと思いました。

とか偉そうに言ってるこのブログも、もしかしたら希望線が存在しているのかもしれません。

71. 狩猟バイアスと養育バイアス

まず意味を引用します。

男児は狩猟に関係のあるアイテムや行動に興味を示し、女児は養育に関係のあるアイテムや行動に興味を示す傾向。

加えて、子供向けのものを作る際にこれを取り入れよう、とあります。
右ページには補足として、オナガザルも同傾向だと紹介されています。

うーむ。これは素直に受け入れられず、思うところがありました。

猿にも傾向が見られたからと言って、人にも押し付けるのはどうなのかと思いましたよw

海外記事でたびたび「ピンクばかりの女児おもちゃ」へのイシューを目にします。
逆に、画一的な「戦うおもちゃ」にうんざりする男の子もいるのでは。

gender pinkで検索すると色々出てきます。記事の一例。

一番柔軟な時期に触れるものの影響力って大きいです。
そこは開発者なら、旧態依然の価値観を踏襲するのではなく、改革するような気概を持ちたいと思いました。

118.満足化

意味を引用します。

問題解決において、最善の解決策ではなく、ある程度満足できる解決策を探る戦略

状況によっては、100点よりも70点(点数は適当)で世に出したほうが生産的、というような意味です。

自分におきかると、このブログでは突貫工事的な記事が多いです。
例えば、CADでの図面処理を簡易的なスクリプトでしのいだり、試験の対策を逆引きで手早く進めよう!と呼びかけたり。

日々の業務や生活と折り合いをつける事を考えて満足化しているのです、というと方針を言語化できた気分になりました。

意識が上流へ

私はふだん、工程としては下流の請負仕事がメインです。
なのでこの本にあるような、色やデザインによる仕様決めには実務上は携わりません。

上流にいた頃も、とにかく忙殺されるので高尚な理念など持つ暇もありませんでしたが(笑)

しかし、この本を読むと視点が上流に向きます。
150というテーマが扱われている分、前述のように反論したり納得したり、自分への問題提起だと考えると楽しいです。

実務上で機会がなければ、理想をもりこんだ何かを自分で創りたい!、そんな気持ちになる、ワクワクする本でした。

読みやすく、愛着が湧く本の形

さて、内容もさることながら、本そのものの外見も秀逸。

まず大きさ。
手に馴染み、とてもコンパクト。

そして中身。見やすい。
見開き1テーマ。右側は写真。

読書するぞ!と気負わなくても、眺めるだけでも内容が入ってきます。
布団の中やカフェなどで、リラックスして読んでみて下さい。

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